「毎日、大量の野菜と格闘し、汗だくで釜を振る日々。
子供の笑顔が救いのはずなのに、現実は閉鎖的な厨房での人間関係やお局さんの顔色を伺う毎日…。
りゅうせいかつて若手管理栄養士だった僕は、その過酷な環境に耐えきれず鬱病を発症しました。
給食調理員には決定的な『向き不向き』があります。
今、もしあなたが『ここは自分の居場所じゃない』と苦しんでいるなら、その直感は正しい。
厨房の外に広がる、あなたの本当の価値を探してみませんか。
【結論】給食調理員には「決定的な向き不向き」がある


管理栄養士として現場に入ると、まず突きつけられるのが「ここは普通の職場ではない」という現実です。
給食現場は、調理技術以上に「適性」がすべてを支配する特殊な世界。
僕が鬱病を経験して痛感したのは、努力不足ではなく単に「この環境に向いていないだけだった」ということでした。
まずは、自分がどちら側にいるのか冷静に見つめ直してみてください。
向いている人の特徴
- ルーティンを愛せる
- 体育会系のノリが平気
- 思考より「手」を動かしたい
- メンタルが「鋼」
向いていない人の特徴
- 感受性が豊かで繊細
- クリエイティブな仕事がしたい
- 論理的な対話を好む
- 静かな環境で集中したい
管理栄養士が陥る「理想と現実」の罠
僕たち管理栄養士は、大学で高度な医学的知識や栄養学を学びます。
しかし、いざ現場に立つと求められるのは
「いかに早く、ミスなく、大量の作業をこなすか」
という労働力としての側面ばかり。
「自分はもっと専門的な仕事がしたかったはずなのに、なぜ1日中食器を洗っているんだろう……」
この専門性と単純作業のギャップに耐えられないのは、あなたが優秀で志が高い証拠です。
決して「根性がない」わけではありません。
給食調理員は「底辺・やりがい搾取」だと絶望した3つの理由
管理栄養士という国家資格を手に、希望を持って飛び込んだ給食の世界。
しかし、そこで僕を待っていたのは「専門職」とは程遠い、過酷な現実でした。
なぜ僕は、この仕事を「底辺・やりがい搾取」だと感じてしまったのか。
その理由は、現場の歪んだ構造にありました。
閉鎖的な厨房という名の「治外法権」
厨房は、外の世界から切り離された密室です。
そこでは現代の労働基準やビジネスマナーではなく、「その現場で一番長くいるベテラン」が法律になります。
若手の男性管理栄養士だった僕は、完全な異分子でした。
お局調理員さんたちの機嫌一つでその日の仕事の難易度が変わり、気に入らなければ徹底的に無視される。
そんな「中学生のような陰湿な人間関係」が、大人の職場として平然とまかり通っている。
狭いコミュニティの中で、毎日誰かの悪口を聞かされながら、自分もいつ標的になるかと怯える日々。
この閉鎖的で逃げ場のない空気こそが、僕の精神をじわじわと蝕んでいった最大の要因でした。
身体的・精神的コストに見合わない給与
「給食調理員は底辺だ」という心ない言葉をネットで見かけることがありますが、そう言われてしまう一因は、その圧倒的な労働負担と給料のアンバランスさにあります。
- 朝5時台の出勤は当たり前。
- 夏場は40℃を超える厨房で熱中症寸前になりながら釜を振る。
- 冬場は凍るような水で何百キロもの野菜を洗う。
- 腰痛、腱鞘炎、手荒れは「職業病」として片付けられる。
これほど過酷な肉体労働でありながら、手取りは驚くほど低い。
おまけに「子供たちの命を預かっている」という重すぎる責任まで背負わされます。
この命の重さと労働のキツさに対して、あまりに軽んじられている報酬体系に、僕は「自分という人間の価値」が削り取られていく感覚に陥りました。
スキルアップの不透明さ
給食業界で魔法の言葉のように使われるのが「子供たちが喜んでくれるから」というフレーズです。
もちろん、それは素晴らしいことです。
でも、その言葉が「劣悪な環境を正当化する道具」になってはいませんか。
- 「残業代は出ないけど、子供たちのために頑張ろう」
- 「人が足りないけど、給食を止めるわけにはいかないから休まないで」
こうした精神論で、現場の疲弊をカバーするのが当たり前。
管理栄養士として、もっと献立を工夫したい、新しい取り組みをしたいと思っても
- 「現場が回らないから」
- 「昔からこうだから」
と却下される。
自分の専門性もプライベートな時間も心身の健康もすべてを「やりがい」という名の生贄に捧げている。
その構造に気づいた時、僕は絶望しました。
【実体験】鬱病を発症して気づいた、厨房の異常性



あ、もう無理だ
そう悟ったのは、ある雨の日の朝でした。
駅のホームで電車を待っているとき、ふと「このまま線路に一歩踏み出せば、もうあの厨房に行かなくて済むんだ」という思考が、驚くほど自然に頭をよぎったのです。
管理栄養士としてのプライドも、将来への希望も、その時の僕には一滴も残っていませんでした。
体が拒絶反応を起こし始めた日
鬱病は、ある日突然、劇的に発症するわけではありません。
じわじわと、でも確実に心身を侵食していきます。
僕の場合、まず「音」と「匂い」に耐えられなくなりました。
朝、職場の勝手口を開けた瞬間に漂う、あの独特の洗浄剤と油が混ざったような匂い。
そして、厨房内に響き渡る換気扇の轟音と、食缶がぶつかる「ガシャーン!」という鋭い金属音。
それらを聞くたびに、心臓がバクバクと脈打ち、冷や汗が止まらなくなりました。
ベテラン調理員さんたちの「おはよう」という声すら、自分を責める刃のように聞こえていたのです。
思考を奪う「閉鎖空間」の恐怖
なぜ、もっと早く逃げ出さなかったのか。
今振り返れば不思議ですが、当時の僕は完全に「厨房という狭い世界の常識」に洗脳されていました。
- ここで3年も耐えられない奴は、どこに行っても通用しない
- 管理栄養士なんだから、現場の苦労を知るのは当たり前だ
- 自分が辞めたら、残された人に迷惑がかかる
密室のような厨房に1日10時間以上閉じ込められていると、外部の情報が入ってこなくなります。
友人とも疎遠になり、比較対象が「隣の厳しいお局さん」しかいなくなる。
その結果、「この地獄が世界のすべてだ」と思い込んでしまったのです。
これは、健全な判断力を奪う異常な状態でした。
診断書を手に、初めて「外」が見えた
結局、僕は職場のトイレで動けなくなり、そのまま心療内科に行きました。
下された診断は適応障害による「うつ状態」。
医師から「しばらく休みましょう」と言われ、物理的に厨房から引き離されたとき、ようやく僕は気づきました。



あの場所が異常だったのであって、僕がダメな人間だったわけじゃない
厨房を一歩出れば、世界は広くて、もっと穏やかで、もっと論理的な対話ができる場所がたくさんありました。
僕の大切な国家資格は、何もあの湿った厨房の床に埋めておくためのものではなかったのです。
管理栄養士のステージは「給食現場」だけじゃない
鬱病で休職している間、僕は
「もう自分には管理栄養士として生きる道はない」
と絶望していました。
しかし、一歩厨房の外に出て、転職活動や情報収集を始めて驚いたことがあります。
管理栄養士という資格が持つポテンシャルの高さです。
僕たちが必死に耐えていた給食現場の経験は、実は一歩外に出れば「希少な専門スキル」として高く評価されるものでした。
給食現場で培ったスキルは、実は「超・汎用型」
- 毎日野菜を切っているだけ
- 怒鳴られながら配膳しているだけ
と思っていた時間は、決して無駄ではありません。
以下のようなスキルは、他業界でも非常に重宝されます。
- 徹底した衛生管理能力
- 大量調理のマネジメント
- 圧倒的な忍耐力と調整力
癖の強い調理員さんとやり取りしてきたコミュニケーション能力があれば、たいていの営業や対人交渉は「楽勝」に感じられるはずです。
厨房を飛び出した管理栄養士のキャリアパス
給食現場以外にも、僕たちが輝ける場所は無数に存在します。
- 食品メーカーの営業・商品開発
- Webライター・コンテンツ制作
- 特定保健指導・クリニックの栄養カウンセラー
- IT・ヘルスケア業界のカスタマーサクセス
- 公務員(学校栄養職員・行政栄養士)
「逃げる」のではなく、ふさわしい場所へ「移動する」だけ
僕たちは大学で4年間、あるいはそれ以上、必死に勉強して国家試験を突破しました。
それは、「厨房で一生お局さんに怒鳴られるため」ではありません。
もし今、あなたが給食現場の人間関係や過酷な労働に苦しんでいるなら、それはあなたが無能なのではなく、「その環境があなたの能力を最大化する場所ではない」というだけのことです。
自分の価値を厨房という狭い檻に閉じ込めないでください。
あなたの知識と経験を、もっと穏やかで、もっと正当に評価してくれる場所は必ずあります。
自分を安売りしないために。自分の「本当の価値」を知ろう
厨房という閉鎖的な空間に長くいると、感覚が麻痺してきます。
上司やベテラン調理員から
- お前なんてどこへ行っても通用しない
- 管理栄養士なんて名前だけで、現場じゃ使い物にならない
なんて暴言を吐かれ続けていると、不思議なことに
「自分は価値のない人間なんだ」
と思い込んでしまうのです。
でも、断言します。
それは「呪いの言葉」であって、真実ではありません。
あなたが「低価値」なのではなく、その「場所」の単価が低いだけ
給食現場でどれだけ頑張っても給料が上がらないのは、あなたの努力が足りないからではなく、その業界の構造上の問題です。
魚は砂漠では死んでしまいますが、海に行けば自由に泳ぎ回れますよね。
あなたも同じです。 今いる場所で「自分はダメだ」と自分を安売りし、心を削り続ける必要はありません。
まずは「今の自分を客観的に見つめ直す」ことから始めてみませんか。
- もし別の業界に行ったら、年収はいくらになるのか
- 自分のこの忍耐力や専門知識を欲しがっている企業はあるのか
- 自分には、厨房作業以外にどんな適性があるのか
これらを知ることは、今の職場を辞める・辞めないに関わらず、あなたの「心のバリア」になります。
「いざとなれば、自分を高く評価してくれる場所が他にあるんだ」
と思えるだけで、今の辛い環境に対する恐怖心は驚くほど軽くなります。
自分の「市場価値」を可視化してみよう
- 自分に何ができるかわからない
- 転職なんて怖い
と感じているなら、まずはスマホ一つででき「市場価値診断」から始めてみるのがおすすめです。
僕がおすすめしたいのがミイダスというアプリです。
- 「想定年収」が数字でわかる
- コンピテンシー診断で自分がどんな環境でストレスを感じやすいか分かる
- 待つだけの転職活動もOK
なたの経歴やスキルを入力するだけで、自分に似た経歴の人がどれくらいの年収で転職できたのかが分かります。
「自分はもっと評価されるべき人間だ」と自信を取り戻すきっかけになります。
今の場所がすべてだと思わないでください。
厨房の扉の向こう側には、あなたの専門性を尊重し、心穏やかに働ける未来が必ず待っています。
\ あなたの市場価値はいくら?/
まとめ
「石の上にも三年」という言葉がありますが、心や体を壊してまで守るべき石なんて、この世には存在しません。
僕自身、鬱病になってようやく「自分の人生の主導権を他人に握らせていたこと」に気づきました。
給食調理員の向き不向きは、確かにある。
そして、「向いていない場所から離れること」は、逃げではなく「自分を大切にするための賢明な決断」です。
管理栄養士という素晴らしい資格と、現場で培ったその根性。
それをどこで使うかは、あなた自身が選んでいいのです。








コメント