ガチできつい!資格はあるけど給食調理員が向いてないと感じた人の体験談

ガチできつい!資格はあるけど給食調理員が向いてないと感じた人の体験談
悩むあなた

栄養士・管理栄養士の資格を取ったけれど、給食調理員って本当に自分に合っているのかな…

献立を考えたり、栄養指導をしたり…そんな理想を胸に資格を取ったはずなのに、いざ給食調理の現場で働いてみたら、想像とは全く違った。

体力的に限界を感じる、人間関係に悩んでいる、栄養士としての専門性を活かせない。

そんな「ガチできつい」現実に直面し、「もしかして、私には向いていないのかも…」と悩んでいませんか?

この記事では、実際に給食調理員として働いていた私のリアルな体験談を通して、仕事の厳しい部分を正直にお伝えします。

そして、その悩みをどう乗り越え、次のステップへ進むべきか、具体的なヒントを提示します。

あなたの悩みが少しでも軽くなることを願って。

目次

給食調理員は想像以上につらい!体力勝負の毎日

給食調理員は想像以上に過酷で体力を使う仕事です。

イメージとのギャップに苦しむ人は少なくありません。

立ちっぱなしの作業と腰痛

給食調理員の一日は、文字通り「立ちっぱなし」です。

朝早くから夕方まで、休憩中以外はずっと立ったまま。

野菜の洗浄やカット、大量の食材を混ぜる、盛り付けるなど、ほとんどの作業が立った状態で行われます。

最初は気にならなくても、徐々に足の裏やふくらはぎがパンパンに張り、夕方には足の感覚がなくなることも。

特に、腰への負担は深刻で、私自身も慢性的な腰痛に悩まされました。

重い寸胴鍋を動かす際に腰を痛めたり、中腰での作業が長時間続いたりすることで、腰に常に負担がかかっていたんです。

湿布が手放せなくなり、休みの日も腰の痛みが取れない日々が続きました。

重い調理器具や食材の運搬

給食は大人数分を作るため、使用する調理器具も食材もとにかく重いです。

例えば、大量のスープや煮物を作るための巨大な寸胴鍋は、中身が入ると一人では持ち上げられないほどの重さになります。

それを台車に乗せて運ぶ、ガスコンロの前にセットするといった作業は日常茶飯事。

また、米や小麦粉、野菜の入った段ボール箱も、数十キロ単位のものがゴロゴロとあります。

力仕事に自信があっても、毎日となると体にかなりの負担がかかります。

無理をしてギックリ腰になった同僚もいました。

想像していた以上に「力仕事」の要素が強く、女性がほとんどの職場でも容赦なく重労働が待っています。

真夏の厨房での過酷な労働環境

厨房は一年を通して高温多湿ですが、特に夏場は過酷を極めます。

巨大なスチームコンベクションオーブンやフライヤー、ガスコンロが常に稼働しているため、室温は40度を超えることもしばしば。

熱気がこもり、窓を開けてもなかなか換気されず、サウナの中にいるような状態です。

汗は止まることなく流れ落ち、頭がぼーっとするほどの熱気に包まれます。

脱水症状にならないよう水分補給は欠かせませんが、それでも体力の消耗は激しいです。

熱中症の危険と隣り合わせで、体力に自信があった私でも、夏になると出勤が憂鬱になるほどでした。

時間との戦い常にテキパキと動くプレッシャー

給食調理には、決まった時間までに全員分の食事を完成させるという、絶対に失敗できないプレッシャーが常にあります。

朝出勤してから、下処理、調理、配缶、洗浄、片付けまで、秒刻みのスケジュールで動かなければなりません。

例えば、「9時までにこの野菜を全部切り終える」「11時30分までに盛り付けを完了させる」といったように、常に時間に追われます。

少しでも作業が遅れると、次の工程に大きな影響が出てしまい、全員に迷惑をかけてしまいます。

そのため、立ち止まって考える暇もなく、常にテキパキと動くことが求められるのです。

慣れないうちは焦りや緊張でミスも多くなり、精神的にも大きな負担を感じる日々でした。

管理栄養士なのに。給食調理員は調理師?栄養士?板挟みの葛藤

大学に4年間通って管理栄養士まで取ったのに・・・。

給食調理員として働いている以下のような虚しさを感じる事もあります。

  • 資格を活かせないもどかしさ
  • 調理師やパートスタッフとの仕事内容の違い
  • 栄養士としての専門性のギャップ

資格を活かせないもどかしさ

管理栄養士や栄養士の資格を取るために、私たちは栄養学や生化学、公衆栄養学など、専門的な知識を深く学びます。

しかし、給食調理員の現場では、その知識を活かせる場面はほとんどありません。

任される仕事の大部分は、レシピ通りの調理や食材のカット、配膳といった調理業務が中心です。

献立作成は別の担当者が行い、栄養指導も基本的にはありません。

せっかく身につけた専門知識やスキルを発揮する機会がなく、ただひたすらに調理を繰り返す毎日に、もどかしさや虚しさを感じていました。

資格は持っているのに、現場では調理師と何が違うんだろう?と自問自答する日々でした。

調理師やパートスタッフとの仕事内容の違い

給食の現場には、調理師や調理補助のパートスタッフなど、様々な役割の人が働いています。

しかし、栄養士の仕事内容が明確に区別されているわけではありません。

ベテランのパートスタッフのほうが、調理の腕も効率も上ということも珍しくありませんでした。

時には、「栄養士さんなのに、包丁の使い方も知らないの?」と心ない言葉をかけられることも。

調理師は調理のプロ、パートさんは作業のプロ。

その中で、栄養士である自分の役割は何だろう、と悩みました。

献立作成や衛生管理といった本来の業務はほんの一部で、ほとんどの時間を調理に費やす現実とのギャップに苦しみました。

栄養士としての専門性のギャップ

給食調理員として働く中で、最も葛藤を感じたのは、栄養士としての専門性と、求められる業務のギャップです。

給食は、ただおいしいだけでなく、アレルギーや疾患を持つ人のための特別食、年齢に合わせた配慮など、栄養士ならではの視点が不可欠です。

しかし、忙しい現場では、大量調理を時間内にこなすことが最優先。

個別の栄養指導や食の細い子への声かけ、献立の意図を伝えるといった、本来やりたかったはずの仕事は後回しになりがちでした。

食を通じて人々の健康を支えたいという思いと目の前の調理作業に追われる現実の狭間で、自分の専門性を見失いそうになる感覚に陥ったのです。

給食調理員特有な人間関係の悩み:閉鎖的な環境

給食調理員は人間関係の面でも非常に躓く事の多い世界です。

ベテランパートさんとの関係性

給食の現場は、長年勤めているベテランパートさんが多く、彼女たちが実質的に現場を回していると言っても過言ではありません。

調理の段取りやコツ、食材の扱い方など、長年の経験から培われたノウハウを持っているため、新人の栄養士は教えてもらう立場になります。

しかし、その教え方が厳しかったり、昔ながらのやり方に固執したりすることも少なくありません。

「栄養士さんなのにそんなことも知らないの?」といったプレッシャーを感じさせるような言葉をかけられることもあり、精神的に辛い時期がありました。

彼女たちと良い関係を築くことは、スムーズに仕事を進める上で非常に重要ですが、時にその人間関係に気を使いすぎて、本来の業務に集中できないこともありました。

独特な人間関係、新人が馴染みにくい雰囲気

給食調理の現場は、基本的に同じメンバーで毎日、狭い空間で長時間一緒に作業します。

そのため、外部からは見えにくい、独特の人間関係が築かれています。

新人が入ってきても、すでに出来上がっているグループや暗黙のルールに馴染むのが難しいと感じる場面が多々ありました。

休憩時間のおしゃべりの輪に入れなかったり、冗談の通じない雰囲気だったり。

また、仕事のミスをした際に、直接指摘するのではなく、陰で愚痴を言われるような閉鎖的な環境に悩む人も多いです。

全員が忙しく、余裕がない中で、新しい人を受け入れる余裕がないという側面もあるかもしれません。

調理師と栄養士の役割の違いから生まれる摩擦

給食の現場では、調理師と栄養士の間に微妙な役割の違いがあり、それが時に摩擦を生むことがあります。

調理師は「おいしい料理を作るプロ」として、調理の効率や味を最優先に考えます。

一方、栄養士は「栄養バランスや衛生管理」のプロとして、調理法や衛生面に関する指示を出す立場です。

例えば、食材のカットサイズや加熱時間など調理師がやりやすい方法と栄養士が理想とする衛生的な方法が異なる場合、意見の食い違いが起こることがあります。

どちらもプロとしてのプライドがあるため、衝突することも少なくありませんでした。

お互いの専門性を理解し、尊重することが求められますが、それが難しい現場も少なくないのが現実です。

資格ある方が損?終わらない作業…持ち帰り仕事の現実

給食業界は慢性的な人手不足が続いています。

特に管理栄養士や栄養士であれば、通常の厨房業務をこなしながら事務作業もやる必要があり、持ち帰りや残業になることが日常茶飯事です。

献立作成や書類作成の持ち帰り

給食調理員の仕事は、調理だけではありません。

栄養士・管理栄養士の資格を持つ人には、献立作成やアレルギー対応食の計画、発注業務、そして大量の書類作成といった事務作業が課されます。

しかし、これらの業務を日中の調理時間内にすべてこなすのは至難の業です。

特に、献立作成は栄養バランスだけでなく、予算や旬の食材、調理員の負担なども考慮する必要があり、かなりの時間を要します。

結局、多くの栄養士がこれらの事務作業を家に持ち帰ってこなしています。

休日にもパソコンに向き合い、レシピの計算や書類のチェックをする日々が続くと、「せっかく資格を持っているのに、サービス残業ばかり…」という虚しさや不満が募ります。

時間内に終わらない残業

給食調理の現場では、時間内にすべての作業を完了させることが絶対条件です。

しかし、日々の業務は献立や食材の量、人員の状況によって常に変動するため、予定通りに進まないこともしばしば。

特に、大量の調理や片付け、清掃作業は、給食の提供時間が終わった後も続きます。

調理器具の洗浄や消毒、厨房の床掃除など、衛生管理を徹底するためには手間と時間がかかります。

パートスタッフが先に帰る中、栄養士や正社員はこれらの後片付けや翌日の準備に追われ、気づけば定時を大幅に過ぎているということが日常茶飯事でした。

残業代がきちんと支払われない場合も多く、体力的な疲労に加え、精神的な負担も大きくなっていきました。

給食調理員が向いてない人の特徴

ここでは給食調理員が向いていない人の特徴について解説します。

  • 体力に自信がない、身体を動かすのが苦手な人
  • 完璧主義で、自分のペースで仕事を進めたい人
  • 人間関係に悩むのが苦手な人
  • 栄養士としての専門性を活かしたい人

体力に自信がない、身体を動かすのが苦手な人

給食調理員の仕事は、想像以上に体力勝負です。

早朝から夕方まで立ちっぱなしの作業に加え、重い寸胴鍋や大量の食材を運ぶ重労働が毎日続きます。

食材の下処理も手作業が多く、特に冬の冷たい水での作業や、真夏の蒸し風呂のような厨房環境は過酷です。

スポーツや筋トレを日常的に行っていない人、腰痛や関節に不安がある人は、すぐに身体の限界を感じてしまうでしょう。

調理の仕事は好きだけど、力仕事や長時間労働が苦手な人には、給食調理員の仕事は大きな負担となる可能性があります。

完璧主義で、自分のペースで仕事を進めたい人

給食は時間との戦いです。「この時間までに配膳を終えなければならない」という絶対的な締め切りがあるため、常にスピーディーに動くことが求められます。

一つひとつの作業を丁寧に、完璧にこなしたいという気持ちが強い人ほど、時間に追われるプレッシャーにストレスを感じやすいでしょう。

また、大量調理では、一つひとつの食材を完璧な形に揃えることよりも、決められた時間内に効率よく作業を進めることが優先されます。

自分のペースでじっくりと料理と向き合いたい人にとっては、このスピード感が苦痛に感じるかもしれません。

人間関係に悩むのが苦手な人

給食調理の現場は、狭い空間で同じメンバーが毎日顔を合わせるため、人間関係が固定化されやすい環境です。

特に、長年勤めているベテランパートスタッフが多く、独特な上下関係や暗黙のルールが存在することがあります。

新人はその輪に入りづらく、孤立感を感じたり、些細なことで厳しく指導されたりすることもあります。

職場の人間関係に気を使いすぎて疲れてしまう人や、閉鎖的な環境が苦手な人にとっては、大きなストレスとなるでしょう。

コミュニケーション能力が問われる場面が多く、人間関係の悩みが仕事のやりがいを上回ってしまうことも珍しくありません。

栄養士としての専門性を活かしたい人

管理栄養士や栄養士の資格を活かして、献立作成や栄養指導をしたいと願っている人は、給食調理員の仕事に物足りなさを感じるかもしれません。

実際の現場で任される業務のほとんどは、調理業務や配膳、洗浄といった作業が中心です。

献立作成は別の担当者が行い、アレルギー対応や個別の栄養指導に深く関わる機会はごくわずかです。

せっかく学んだ専門知識を活かせず、ただの「調理員」として扱われることに、虚しさやキャリアへの不安を感じてしまうでしょう。

栄養士としてのスキルを最大限に発揮したい人には、給食調理以外の道を検討することをおすすめします。

給食調理員が「向いてない」と感じたあなたに贈るメッセージ

私も実際2年程働いてみて感じますが、給食調理員は非常に向き不向きの激しい仕事です。

常に時間に追われる業務の為、テキパキ動く事が求められますし、行動の遅い人はきつく当たられる事もあります。

そんな環境なのもあってか、ベテランと言われる人はせっかちで気の強い人が多いです。

ベテラン調理員のきつい言い方で精神的に追い込まれる人も少なくありませんし、合わない人はすぐに辞めていきます。

それだけ向き不向きの分かれる仕事なのでたとえ続けるのが難しかったとしても、ひどく落ち込む必要はありません。

人間には適材適所がある

人間には得意な事もあれば苦手な事もあるように職場でも適材適所があります。

たとえ何かしら資格を持っていたとしても、元々の性格が大人しかったり、のんびりした性格の人は恐らくこの業界は向かないです。

だからと言って落ち込む必要はありません。

給食調理員が向いてなくて辞めたいと思っている方はとりあえず辞める前に自己分析をして、自分の強みと弱みを知る事から始めてみましょう。

自己分析でおすすめなのがミイダスのコンテンピシー診断です。

コンテンピシー診断では質問に答えるだけで、あなたのパーソナリティやストレス耐性、相性の良い上司・部下のタイプなどを分析できます。

自分がどんな職場でストレスを感じやすいのか分析すれば、今後どんな業界に進めばいいのかおおよその道筋が見えてきます。

給食業界を離れたいと思っても次はどんな業界に進めばいいか分からないと転職活動もなかなか思うように進みません。

今後の転職活動を効率良く進めていきたい方はぜひコンテンピシー診断を活用して自身の強みや弱みを分析してみてください。

まとめ

これらの体験談からわかるように、給食調理員の仕事は、栄養士・管理栄養士の資格を持つ人にとって、想像以上に体力と精神力を消耗するものです。

しかし、この経験は決して無駄ではありません。

「向いていない」と感じたことは、あなたが本当にやりたいこと、得意なことを見つめ直す大切なきっかけになります。

この苦労をバネに、あなたの専門性を活かせる別の道を探してみてはいかがでしょうか。

このブログでは、給食調理員以外の様々なキャリアパスについても紹介しています。ぜひ他の記事も参考にしてみてください。

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